NISA投資にも役立つ「株価が動く理由」の考え方

今日は、知っておくと投資信託選びの見通しが少し良くなる理論を一つご紹介したいと思います。「ファーマ・フレンチ理論」というものですが、正直なところこの名前自体は忘れてしまって大丈夫です。大切なのは中身の考え方だからです。

投資信託を選ぶとき、「なぜこのファンドは値動きが大きいんだろう」「同じ株式の投資信託なのに、なぜ成績に差が出るんだろう」と感じたことはありませんか。その疑問に、一つのシンプルな答えを与えてくれるのがこの理論です。専門用語はできるだけ使わずにお伝えしますので、気軽に読んでみてください。

そもそも「ファーマ・フレンチ」とは

これは人名です。経済学者のユージン・ファーマ氏とケネス・フレンチ氏が提唱した「株価がなぜ動くのか」を説明する理論で、「ファーマ・フレンチ・モデル(3ファクターモデル)」と呼ばれています。ちなみにファーマ氏は、この理論を含む資産価格の実証研究の功績によって、2013年にノーベル経済学賞を受賞しています。学問の世界でもしっかり評価されている、由緒ある理論というわけです。

かんたんに言うと、「株の値動きは、主に3つの要因(ファクター)で説明できる」という考え方です。

  1. 市場全体の動き:景気が良い・悪いなど、株式市場そのものの浮き沈み
  2. 企業の規模:大企業の株か、まだ成長途中の小さな会社の株か
  3. 割安さ:利益や資産に対して株価が割安になっているか、それとも期待が先行して割高になっているか

この3つの組み合わせで、個別の株や投資信託の値動きのクセをある程度説明できる、というのがこの理論の要点です。

料理のレシピに例えると

イメージしやすいのは「料理の味を決める3つの調味料」です。同じカレーでも、辛さ・甘さ・コクの配合で味わいが変わりますよね。ファーマ・フレンチ理論も同じで、「市場全体」「企業の規模」「割安さ」という3つの“調味料”の配合によって、投資信託ごとの値動きの特徴が変わってくる、と考えるとイメージが湧きやすいと思います。

たとえば「小型株中心」「割安株中心」に投資する方針のファンドは、大型で人気の成長株を中心に組み入れたファンドとは、同じ株式市場に投資していても値動きの形がまったく違ってきます。「ファーマ・フレンチ」という考え方は、そのファンドがどんな配合で作られているかを説明するための、いわば“レシピの理論”なのです。

過去のデータが示していること

過去の研究では、長期的に見ると「小型株」や「割安株」は、市場平均よりもやや高いリターンを示してきた期間が多い、と報告されています。たとえば1926年以降の米国市場のデータでは、大型・割高株中心の運用に比べ、小型・割安株中心の運用の方が年率で数%ほど上回っていた時期があった、という研究結果もあります。

ただし、これはあくまで「過去、長期間でならしたときの傾向」です。数年単位で見ると、小型・割安株の方が大きく負けている期間もありました。「この配合なら必ず勝てる」という保証があるわけではない、という点は大事な前提です。

家計の相談で大切にしていること

正直なところ、ファーマ・フレンチ理論を知らなくても、NISAでコツコツ積立を続けることは十分にできます。ただ、「なぜこの投資信託は値動きが大きいのか」「なぜあのファンドと自分のファンドで成績が違うのか」を理解する手がかりにはなります。

大切なのは、流行りの理論に飛びつくことではなく、ご家庭の教育費や老後資金の計画に対して、無理のない配合(=リスクの取り方)を選ぶことです。

「私の投資信託はどんな配合になっているんだろう?」と気になった方は、お気軽にご連絡ください。お持ちのファンドを一緒に確認していきましょう。

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