「老後のお金が不安」という方に「毎月の年金はいくらくらいに貰えそうですか?」と聞くと、多くの方が「よくわからない…」とおっしゃいます。
老後の不安を整理するには、まず年金という「収入の土台」を数字で把握することが出発点です。年金がいくらかわからないまま「老後資金はいくら必要か」を考えても、なかなか答えは出てきません。
今回は、自分の年金見込み額を簡単に確認できる2つの無料ツールをご紹介します。どちらも手軽に使えるものですので、ぜひこの機会に試してみてください。
まず知っておきたい「今の年金水準」
2026年4月時点の金額ですが、
- 国民年金(老齢基礎年金・満額): 月額70,608円
- 会社員が受け取る国民年金+厚生年金の合計: 月額177,450円(平均)
となっています。
ただし、厚生年金の部分はあくまで「平均値」です。実際の受給額は、加入期間や現役時代の収入によって大きく変わります。パートや扶養の期間が長いと、合計受給額はぐっと下がることもあります。
だからこそ、「自分の場合」の数字を知ることが重要なのです。
ツール① 厚生労働省「公的年金シミュレーター」
👉 https://nenkin-shisan.mhlw.go.jp/
厚生労働省が開発した年金額簡易試算ツールで、ID・パスワードの登録は不要、個人情報の記録・保存もされません。すぐに試算を始められるのが大きな特徴です。
使い方は2通りあります。
① ねんきん定期便のQRコードを使う方法(おすすめ)
毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」のハガキ(または封筒)にQRコードが印刷されています。スマホのカメラでQRコードを読み込むと、過去の年金情報が自動で反映されるため、入力の手間が省け、より正確なシミュレーションが可能です。
② 生年月日と働き方を手入力する方法
定期便が手元にない場合も大丈夫です。生年月日と現在の働き方(会社員・自営業など)を入力するだけで、おおよその見込み額を試算できます。
このシミュレーターが特に便利なのが、「もし働き方が変わったら?」を試せる点です。たとえば「60歳で定年退職して、その後はパートに切り替えたら年金はどう変わる?」「70歳まで働き続けたら?」といった条件をスライダーを動かしながら比較できます。
ツール② 日本年金機構「ねんきんネット」
👉 https://www.nenkin.go.jp/n_net/index.html
より正確な年金見込み額を確認したい場合は、日本年金機構の「ねんきんネット」の活用がおすすめです。こちらは事前にアカウント登録が必要ですが、これまでの実際の加入記録をもとに試算するため、精度が高いのが特徴です。
「ねんきん定期便に記載の金額と実際の受取額にズレがないか確認したい」「転職や育休で加入期間に空白があるが正しく記録されているか不安」という方には、こちらが向いています。
手軽にざっくり知りたい方はまず公的年金シミュレーター、もっと正確な数字を把握したい方はねんきんネット、という使い分けがおすすめです。
年金額がわかったら、次のステップへ
年金の見込み額が出たら、ぜひ「毎月の生活費との差額」を計算してみてください。
例えば、老後の生活費が月25万円で、年金が夫婦合計で月18万円なら、毎月7万円(=年間84万円)の不足が生じます。これが30年続くと不足総額は2,520万円になります。
この「不足額を埋める」ために退職金や貯蓄・資産運用をどう使うか——その全体像を試算できるのが、以前ご紹介した退職金取り崩しシミュレーターです。年金の数字が出たら、ぜひそちらも合わせて試してみてください。

「数字は出たけど、自分の場合どう考えればいいかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。年金・退職金・資産運用を組み合わせた老後設計を一緒に整理しましょう!
