情報があふれる時代だからこそ「気をつけたい2つのバイアス」

SNSを開けば「この銘柄が伸びる」「今は危険」といった意見が流れてきて、資産運用に関する情報を目にしない日はないなと感じます。有り難い話なのかもしれませんが、どれを信じればいいのか迷うと感じる方も多いのではないでしょうか。

私自身も情報に触れる機会が増える中で、「これは気をつけた方がいいな」と改めて思ったのが、いわゆる“認知バイアス”の影響です。今回はその中でも、資産運用と関連の強い「ネガティビティ・バイアス」と「アベイラビリティ・バイアス」について触れてみたいと思います。

「ネガティビティ・バイアス」=悪い情報ほど強く残る

まずネガティビティ・バイアスですが、これは簡単に言うと「人は良い情報より悪い情報の方を強く記憶しやすい」という傾向です。

例えば、「株価が大きく上がった」というニュースよりも、「暴落した」「大損した」という話の方が印象に残りやすい、ということです。

資産運用の場面では、この影響が特に大きいと感じます。「損をしたくない」という気持ちは自然なものですが、その結果として必要以上にリスクを避けてしまったり、長期的な視点を持ちにくくなったりすることもあるかもしれません。

個人的には、「その情報は全体の一部に過ぎないかもしれない」と一歩引いて見る意識が大切かなと思います。

「アベイラビリティ・バイアス」=思い出しやすさに引っ張られる

もう一つがアベイラビリティ・バイアスです。これは「思い出しやすい情報ほど、実際よりも重要だと感じてしまう」というものです。

SNSで何度も目にする投資手法や、身近な人の成功体験などは、どうしても印象に残りますよね。「あの人がうまくいったから、自分も」と感じるのは自然な流れだと思います。

とはいえ、その情報が本当に再現性のあるものなのか、たまたまの結果なのかは別の話です。一部の目立つ事例だけで判断してしまうと、偏った意思決定につながる可能性もあります。

「なぜそれが目についたのか」「他の情報はどうか」といった視点を持つだけでも、見え方は少し変わってくる気がします。

情報との距離感をどう取るか

これら2つのバイアスですが、どちらも特別なものではなく、誰にでも起こり得るものであり、完全に避けられないと思います。

だからこそ、「自分も影響を受けているかもしれない」と前提を置くことが大事だなと感じています。

「情報を集めること」自体はとても良いことですが、一方で「その情報にどう向き合うか」も同じくらい重要です。すぐに結論を出すのではなく、少し時間を置いたり、複数の視点を確認したりするのも一つの方法かなと思います。

資産運用はどうしても正解を求めがちですが、実際には「納得して続けられるかどうか」が大きなポイントになるケースが多いと思います。

今回の内容も、何かを否定するものではなく、「こういう見方もあるんだな」と考えるきっかけにしていただけたら嬉しいです。

情報とうまく付き合いながら、皆さんなりの距離感で無理のない形で資産形成を続けていきたいものですね。

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